西太后さまと私

西太后さまとの介護生活を、女官の私がご紹介します。

しばらくこちらも休んでしまい、ご心配をおかけしました。

決して鬱傾向で泣き暮らしていたのではなく、なんと突然のギックリ腰で寝込んでおりました。まあ、這ってでもトイレに行ったり、冷蔵庫を漁ったりできたので、死なない程度に生きていましたが、西太后さまがご存命中であれば、ありえないとゾッとしました。

というか、西太后さまがいらっしゃらない今になったからこそのギックリ腰という気もしますが…。医療関係の皆さまにも「お疲れが出たのよ」と言われ、安静を勧められ、先日、ようやく付き添ってもらって病院にも行きました。

ギックリ腰は初めてでは無いので、それまでは自分で湿布を貼って安静にしておけば大丈夫ってことでやり過ごしていました。ほぼ治ったところで病院って…(笑)

 

で、湿布を貼り続けたせいで、ちょっと皮膚もかぶれてきたのですが、昨日あたりから湿布無しでも過ごせるようになってきました。やっと洗濯も出来たし(笑)

 

とは言え、まだ絶賛「情緒不安定」中なので、やはり年内は無理をせず、遊びたいだけ遊びます。

西太后さまの当たり年だった、新年・寅年からは心機一転で自分の人生について考えていきたいと思います。

う~ん、できれば年末ジャンボ10億円が当たると心機一転しやすいんだけどな~♪

でも10億当たっても、使い道は決まっているので(笑)忙しくなるけど~♪

 

実は今日は、お友達のお家でクリスマスランチパーティーなのです。

これから準備をして、私の担当分を買い出しして、途中用事も済ませて、車検を終えたばかりの愛車・N子ちゃんと行ってきます!

心の一線

ご存知の方も多いですが、私と西太后さまは、何をするにも、どこへ行くのも、いつも一緒で、「母子分離できていない」ことを公言していたほどで、私の周囲の人はみんなそれを知っていて、受け入れてくれました。


なので、私の友人知人たちと食事会や旅行にも一緒に行って、みんなに可愛がってもらえるような母でした。

 

8カ月前から自宅介護で、点滴やオムツ交換も1人でやってきましたが、世間で言われるほど苦になるような介護ではありませんでした。優秀な介護チームのおかげで、8カ月のうちのほとんどが楽しい介護生活でした。

 

けれど、それが「毎日」だった私にとって、母と母との生活を奪われた今、何をして「毎日」を重ねたらいいのか分からなくなっています。それだけ「西太后さま」は私の全てでした。

 

「その日」から、各種手続きや自分のことなど、チャキチャキ進めてきましたが、ここに来て足が止まってしまいました。

「ちゃんと」生きて行こうとは思っていますが、今は「ちゃんと」生きるのがどんなことなのか模索中です。

 

不思議なことに、自分の中に一線があって、日常的な家事や好きな中国人アイドルや俳優を追いかけることなど、あまり考えずに出来ることはわりと普通に出来るのですが、ふとその一線を越えると、感情が揺れて何も手につかず、泣いてしまいます。

 

例えば、お大根を切って、煮て、食べる…。これだけなら問題無く繰り返しできます。
それが、ふっと、病床にあった西太后さまが「美味しいなあ」と喜んで下さったことがよぎってしまうと、もうそこから動けません。

 

やがてこの「一線」が少しずつ薄れていくのか、移動するのか分かりませんが、それまで「ちゃんと」した生活が出来るとは、今は想像も出来ません。

 

こんなことを書くと、ご心配をおかけすることになり、本当に恐縮ですが、時間しか解決しないと思うので、一人グズグズ言わせていただけると幸いです。

 

あんまり泣くと、目尻がかぶれて痛くなるのがわかりました。痛いけど、アズノール塗っておけば治るかな。

とうとう生まれて初めての、一人ぼっちの師走を迎えてしまいました。

同時に、1年ぶりに歯科医通いを再開したものの、抜歯もしていないのに昨日の治療後、ずっと歯が痛いです…。泣きそう…。

たまたまワクチン接種の時に主治医からもらっていたロキソニンがあったので、それを飲んで昨夜はなんとか寝ましたが、今もまだ痛いです…。

あ~、もう調子悪いわ~。

 

西太后さまをお見送りして以来、特に代わり映えのない毎日を送ってきましたが、各所へお礼状などを書いていて、ようやく(これで終わりだなあ~)という気になってきました。

涙で文字がかすむ…などと言う情緒的な体験も、ただでさえ手書き文字がヘタなのに、余計に歪むやないか!という苛立ちしか生みませんでした(笑)

 

そんなことを積み重ねながら、一人の生活に慣れていき、自分のペースが出来るのかなあと思っています。

そんな風に自分の生活を始めるために、まずは就活をしないと、です。

ハローワークに通い始めました…が、コレと言って職能もなく、年齢も高いので、なかなか難しく、精神的にも弱っているので、ボチボチと焦らずやって行くしかなさそうです。

 

そんな就活を前に、久しぶりに美容院に行ってきました。

もう年齢的に流行のグレイヘアにしようかな~と思っていたのですが、就活するなら髪くらいちゃんとして来いと指摘され(笑)、思い切ってこれまで行ったことがない、歩いて行ける距離の美容院に行ってみました。

歩いて10分もかからないような、ご近所で、住宅街のど真ん中!こんな所に美容院てか、オシャレなヘアサロンがあったんですか~ってな感じ。

でもって、オーナー兼スタイリストさんが男性1人でやってるお店で、そりゃもう、爽やかで、おしゃれな店内でした♪

が、しかし…。

他にお客様は無く、完全貸し切りというか個室状態の贅沢な空間なのではありますが、逆に言えば、逃げ場がない…。

そこで、私が体験したのは、ちょっとした「罰ゲーム」…てか、ある意味セクハラです、セクハラ…。

なんで私が、初対面の40代のおっさんの赤裸々な性体験の話を延々と聞かされなアカンのですか!…というセクハラです。

いや、私もオトナですからね。アホなオッサンの嘘か真実か分からんような武勇伝を笑って聞き流すだけの度量はありますよ。

けどね、持ちネタがそれしかないっていうのも、オッサンとしてどうかと思うんですよね…。

ただ、話を聞いていると、本人はちょっと自慢げでしたけど、思春期頃に性的虐待を受けていたり、それが原因かどうかはわかりませんが、PTSD的な性的コンプレックスがあったり、まるでアメリカドラマの「クリミナル・マインド」の世界でした。ま、それなりに興味深かったですけどね。

そんな私を、「俺様の下ネタを喜んでる♪」と思っていたかもしれませんが、決してノリノリで楽しんでいる様子は見せてませんよ、私は。

まあ、犯罪者予備軍では無いでしょうが、虚言、虚飾、の傾向は明らかだったし、逃げ場のない場所でマンツーマンで自分のしたい話だけをするところは支配的だし、元モデルのステキな奥様やお子様がいらっしゃるようなので、くれぐれも過ちを犯すことの無いようにしていただきたいものです。

もちろん、二度と行きません(笑)

 

このまま事件に発展したら、私も困る気がする(笑)

 

そんな感じで、私の就活がスタートしたわけですが、なかなかの波乱含みではないかと…。

こんな私を、西太后さまはどんな思いで見守って下さっているでしょうか(笑)

 

ご飯を食べよう…デザートじゃなくて。

亡くなったのが、先週の火曜日。

先週の今頃はまだ元気で、私は点滴交換の準備をしていました。

いつもの時間に(10:30)点滴を交換し、午後から往診の主治医が来るので、それまでに銀行へ行って、買い物もしてきました。

その日食べてもらうために、いつものヨーグルトを買って、食べやすい杏仁豆腐やマンゴープリンも買って、もちろん大好きなシャトレーゼのプリンも買って、お熱が続いていたのでアイスも買って…。

そんなに準備していたのに、3個パックのカップのヨーグルトを1個しか食べてもらえなくて…。

おかげで、今、女官は毎日、賞味期限切れのデザートばっかり食べています。

…良かった。アイスは賞味期限が無くて。

 

食べてもらえるものを作ってる時は、とっても楽しかった。食べられたら、大いに褒めてあげると喜んでくれたし。

食べられなくなっても、私の分だけ作って「こんなん作った♪」と見せると笑ってくれ、ベッドの隣で食べていると、(私の分は?)という顔をして見ていたり、(私は関係無いわ)という素知らぬ顔でテレビを見ていたり、一緒に居るって感じでした。

 

今、自分のために、自分の分だけの食事の支度が、本当にツラいです。

 

取り敢えずは、レトルトや有り合わせの物で「調理」はせずに済んでいますが、今夜こそはご飯を炊いて、温かいおかずを食べたいと思います。

 

賞味期限切れのプリンはまだ残っているけど。

ありがとうございました

我が家の西太后さまは、今朝、自宅にて死亡宣告を受けました。

寝ている間の、静かで穏やかな旅立ちでした。

今は、いろいろ思うことがあっても、うまく書けません。

 

応援してくれた友達、介護チームのみなさん、本当に感謝しかありません。

ありがとうございました。

秋から冬へ

朝晩すっかり寒くなりました。

 

うちの西太后さまは、相変わらずお熱との共生中です。

毎週火曜日の訪問入浴も、今週は朝の訪問看護さんによる検温では36℃台で安心していたのに、午後から、しかも訪問入浴の直前からドンと熱が上がり、いろいろ手を尽くしたり気を遣ってもらったりしたのですが、結局38℃まで上がってしまい入浴は出来ませんでした…。

でも、今朝の訪看さんに丁寧な清拭してもらったので、本人もスッキリしています。

 

今や平熱(?)が37℃台で、38℃を越して座薬を入れて36℃台にする…というサイクルで、私も少々の事では驚かなくなりました。

熱が高くなる前には、息苦しそうになったり、悪寒で震えたり、見ているこっちが怖くなるような症状が出たりしますが、今ではいちいち訪看さんに緊急電話を入れたりせず、冷静に座薬を入れられるようになりましたよ…。

 

夕方から夜にかけて熱が上がることが多いので、座薬を入れてから一応36℃台になるまで様子を見ているのですが…おかげで深夜2時3時まで見守るだけの待機時間が増えました。安心して私も寝られるようになっても、翌日にゴミ出しやら訪看さんやらで寝不足でフラフラになって起きる日が続いています。

 

とは言え、今は仕事が無いので家事など済ませてはお昼寝をしています…。

 

実は今日も、朝から訪看さんに来てもらい、私は家事を終え、ホッコリしたので午後1時くらいから2人で並んで(西太后さまの電動ベッドの横にお布団を敷いています)仲良くお昼寝しました。

…結果。

私が目覚めたのが夕方の5時…。

え?と驚いて電動ベッドを覗き込むと、涼しい顔してテレビ観てる人がいる…。

も~、半日無駄にしちゃったじゃないか!

自分だけ目を覚ましてるなら、起こしてくれたらいいのに!

と、ぶつけようのない苛立ちを感じつつ、慌てて自分のご飯の仕度などをするのでした…。洗濯物を取り込んだら、もう冷たくなってました…。

 

これからもっと寒くなるし、日も短くなってウカウカお昼寝もしてられないと思うのですが、ま、寝てしまったものは仕方が無いので、眠い時は私も寝たいだけ寝ようと思います。けど、時間がもったいなくて、後から後悔するんだけども…。

 

これくらい気楽にしておかないと、介護って出来ないのかも…などと言い訳してみたり(笑)

 

熱のある西太后さまのほうが、よほど私より元気なんじゃないかと訝りつつ、今月も乗り切れるよう頑張ります!

来年は寅年で、西太后さまの干支の当たり年なので、できれば新年を迎えさせてあげたいな、と思っています。

そこが乗り越えられたら、次は中国の新年「春節」も♪

明るく元気な寅年を過ごせたらいいな~と、今は緩い目標にしています!

頑張れ、西太后さま!頑張れ、女官!

その後の西太后さま

10月の中間報告です。

実は、前回の発熱から、ほぼずっと微熱続きです。

時々「油断するなよ」と言わんばかりに、38℃台、39℃台の熱を叩きだしてきて、こちらを焦らせてくれますが、ちゃんと主治医から解熱用の座薬を出してもらっているので大丈夫!

その時は36℃台の平熱に下がるので安心ですが、基本的にずっと37℃台です。

それでも、もともと熱に強い性質なようで、わりといつも通りで、しんどそうって感じではありません。

なので、好きな物だけは食べてもらえるように、いろいろ用意しています。

 

最近のお気に入りは、安い3連パックのヨーグルトで、これが1個80gくらいなのですが、これを調子の良い時は1食でペロリ。あまりお気に召さない時でも1日掛かって完食されます。

あとは好きなリンゴジュース+トロミ剤とか、ほうじ茶+トロミ剤がレギュラーです。

熱が上がった時はこれにアイス(最近はハーゲンダッツ以外に、シャトレーゼのプレミアムバニラアイスでも食べるようになりました)も数匙食べます。

 

こんな風に、すっかり食が細くなってしまった西太后さまです。そのせいでかなり痩せてしまい、背中のあばら骨が浮き出て、ずっと寝てるので褥瘡までいきませんが、ちょっと赤くなったりしがちです。

それでも、看護師さんたちから「万能!」とお墨付きをいただき、困った時はひたすらコレを塗布する、というアズノール様があるので、酷い事にはならずに助かっています。

 

そして、食べられない状態で退院して、一時は何でもモリモリ食べられるようになった西太后さまでしたが、また離乳食初期のような食事に戻ったので、一度は使わなくなった離乳食スプーンをまた出してくるようになりました。ここが乳児とは違うところですね…。

 

ここで、西太后さまのカトラリーをご紹介♪

離乳食と同じようなものしか食べられないということは、やはり離乳食グッズが役に立ちます!

元気な時に使っていた金属のスプーンなどは、口の中を切ったりする可能性があるので、なるべくシリコンやプラスチックのスプーンを使うのがおススメです。

 

↓これらが西太后さまの専用グッズ↓

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どれも100円均一ショップで購入しました♡

基本的に右端の、先がシリコンの離乳食スプーン(1本100円+税)を使い、お口に運びます。掬いやすいし、食べさせやすいので一番の(私の)お気に入りです♡

黄色いスプーンは、掬える量が少ないので、ちょっと食べにくいかもと思う硬さの物をちょっとずつ食べる時や、トロミ剤を液体の食べ物と混ぜる時のマドラー代わりに便利です。

左端のスプーンは、20本で100円+税の使い捨てプラスチックスプーンです。これは使い捨てならではの柔らかさゆえの「しなり」があるので、食べさせやすいのでおススメです。これは食べる人のお好みで、少なめの量を口に入れる時はシリコン、一口が大きく開くときは使い捨てスプーン、など使い分けると食べさせやすいですよ~

介護用品として売っている物も便利だとは思いますが、100円均一ショップの離乳食用グッズもなかなか便利だと実感しています。

これからご用意される方は、こちらもご検討されることをお進めします♪

 

こんな風にあまりいい状態とは言えない西太后さまですが、それでもまだまだ元気です!

頑張っていますので、また変化があればご報告します~!